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イジメによる自殺報道に覚える違和感

5/13/2019

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1、概要

令和元年(2019年)5月9日付けの産経新聞の記事より。

イジメが原因での自殺が、度々ニュースに出るが、
その対策として、平成25年9月に施行されたのが、「いじめ防止対策推進法」である。
今回の産経新聞の記事では、推進法が施行後もなくならないイジメの問題に対処すべく、
改正案を話し合った、というものだ。

超党派の国会議員が勉強会でまとめた試案を、被害者家族と話し合ったが、
去年の11月の試案にはあった、学校側の義務規定が、
今年の4月に示された試案にはなかった、つまり、削除されていた、ということらしい。
こういうことがあったら、担任の教師や校長などは、
こういう責任を負う、というようなことが書かれていない、ということである。

詳しくは、産経新聞の記事を見てもらえればと思うが、
私は少し、別の角度からイジメについて書いてみたいと思う。


いじめ対策法改正が暗礁に 超党派議員の試案に被害者ら反発「大人の都合より子供の命を」

現在のいじめ防止対策推進法の概要

目次
1、概要
2、イジメはゼロにできない
3、法律だけでは子供は笑顔にならない
4、イジメによる自殺報道に覚える違和感
5、イジメは子供の問題
6、まとめ
​

2、イジメはゼロにできない

まず大前提として、イジメをゼロにすることはできないという現実を受け入れる必要がある。

私も子供のころ、イジメに遭っていた時期がある。
だから、辛いのはよく分かる。

しかし、どんなに厳しく罰しても、どんなに厳格に管理しても、
イジメはなくならない。
だいたい、イジメを無くそうといっている大人たちの世界、職場では、
イジメやパワハラやセクハラがある。
イジメをゼロにできるなら、まずは職場からパワハラやセクハラをゼロにすればいいが、
残念ながら、そんなことはできない。

いくら押さえつけても、そういうことをやる人間はいるからだ。
アニメ、PSYCHO-PASSのように、すべての人間をシステムで管理し、
犯罪係数のようなもので、イジメをしようとしている人間を瞬時に見つけ、
それに対処できるなら、可能かもしれない。
しかしそれでも、対処に向かう必要がないという世界にはならないだろう。
人間の感情を完全に押さえつけることはできないし、
自主的に感情を閉ざすわけじゃなく、それが可能なら、それはもう人間ではない。

だから、そもそもイジメをなくそうという前提が間違っていると思う。
理想として目指すのはいいが、ゼロにはできない。
しかし当然、放置していいということにはならないわけで、
対策として、「いじめ防止対策推進法」を作るのが悪いとは思わないし、
無意味だとも思わない。
思わないが、それだけで、法律を作るだけでいいのだろうか。


3、法律だけでは子供は笑顔にならない

記事には、学校側に対応不備があった場合、教職員への懲戒処分が下される、
というような文言が削除されていたとあるが、
いったい何をしたら、何をしなかったら、懲戒処分となるのだろう。

別に教職員の肩を持つわけではないし、
文言が何の説明もなしに削除されていたことが、正しいというつもりはない。
だが、クラスの生徒の情報を一番持っているであろう、担任の教師であっても、
誰がイジメられていて、誰がイジメているかを正確に見抜くのは難しいだろう。

もし、イジメている生徒を何となくの情報や噂だけで判断して、
詰問し、それが間違っていたら、今度はそれが問題になる。
そういった間違いをせずに、イジメを特定するには、正確な情報と、
ある生徒が・・・Aという生徒がBという生徒をイジメているという、証拠がいる。
そこまでのことを教職員にやらせるのは、さすがに厳しいと思う。
本気でやる気なら、それ用の人員を雇う必要があると思うが、
そんな人間が学校内にいたら、生徒も教職員も嫌だろう。

さらに、仮に証拠を掴んでイジメっ子を注意し、
その場は収まったとしても、それでイジメはなくなるだろうか。
AからBへのイジメは、なくなるだろうか。
なくならないだろう。
きっと、形を変えて続く。以前よりも酷く。

しかも運悪く、イジメっ子の親がモンスターペアレンツだった場合、
意味不明な言いがかりをつけに、わざわざ仕事を休んで、
学校にくるかもしれない。
なにしろ、モンスターペアレンツである。
クレーマーと同系だから、まともな会話など成立しない。

そのとき、学校側はしっかりと、イジメに対応した教職員を守らないといけない。
まっとうな批判ならともかく、言いがかりに対して謝るようでは、
教職員はまともな対応などせずに、見て見ぬフリをしたくもなるだろう。

見て見ぬフリをさせないために法律を変えるというなら、
教職員がしっかり対処できるフォローも一緒に考えないといけない。
それは法律云々というより、学校側の姿勢の問題だ。

法律を変えるだけでは、子供は笑顔にならない。


4、イジメによる自殺報道に覚える違和感

自分の子供が、イジメを苦にして自殺してしまった方の苦しみは、
想像力を働かせてみる以上のことは、私には分からない。

しかし、あえて言いたい。

イジメによる自殺のニュースを見ていると、
学校側の対応に問題があった、という論調が目立つ。
というか、ほぼそれしかない。
少なくとも、私がみた限りでは。

学校側が、イジメを把握していたのに、それを放置したり、
事なかれ主義で、イジメはないという扱いにしてしまったり、
それは確かに問題である。

しかし、イジメにあっている子供の親たちは、
子供に対して、どんなケアをしたのだろう。
子供がイジメにあっていたことには、気づいていたのだろうか。
子供から相談されて、学校に何とかしろというだけじゃなく、
自分自身は子供に何かしたのだろうか。

もし親が、子供が自殺するまでイジメに遭っていたことを知らなかったのなら、
それは普段のコミュニケーションに問題があったのではないか。
仕事や家事で忙しいのは当然だろうが、たとえ10分でも5分でも、
子供の話しをしっかりと聴く時間を作っただろうか。
学校でどんなに辛い目にあっても、家に帰ってくれば、
そこが癒やしの場であるような、そんな空間を作っただろうか。

家庭には、それぞれの事情がある。
だから、完璧になんて無理だし、
話しをしようと思っていても、疲れていて、余裕がなくて、
子供に辛く当たってしまうこともあると思う。

でも、だからしょうがないではなく、
できる範囲で、できることをしたかどうか、ということである。

学校でどんなに否定され、イジメられても、
家に帰ってくれば、親は味方でいてくれる(モンスターペアレンツ的なものじゃなく)、
自分を愛されていると感じていれば、気持ちのうえでかなり楽なはずだ。
しかし、もし家に帰ってきても居場所がないなら、
この世ではないところに居場所を求めてしまう可能性は高くなる。

学校側の不手際があったなら、ニュースとして、それを問題にするのはいいし、
親がどうしたかについて、わざわざニュースでクローズアップしなくてもいいが、
学校側の問題だけを取り上げて、すべて学校側になんとかさせようとするなら、
そもそもそれが間違いではないだろうか。

学校にいる間、教職員は子供を守らないといけない。
しかし、根本的なところで子供を守るのは、親だ。
誰かに頼むのではなく、自分が守るという親としての姿勢が、
一番大切なのではないだろうか。


5、イジメは子供自身の問題

しかし、いくら親が守るといっても、
よほどのことがない限り、わざわざ学校に乗り込んだり、
イジメっ子の家に乗り込んだりするのは、適切ではない。

イジメは、子供同士の問題である。
その問題に先頭に立って対応しなければいけないのは、子供自身。
親や教職員は、見て見ぬフリや、なかったことにするのはダメだが、
対応するための手助けはしても、勝手に解決してもいけない。

子供はその状況と向き合い、自分で考え、自分で対処する。
手助けをしてもらっても、自分で対処しなければ、
たとえそのときは乗り切っても、いずれまた同じ問題に直面する。

問題は、自身の成長によってしか解決できない。
時と場合によっては、逃げることも必要だが、
永遠に逃げられるわけでもないし、問題を解決しなければ、
同質の問題が、形を変えてやってくる。

イジメっ子がいない学校に転校しても、
転校先にもイジメをするやつはいる。
学校では逃れても、卒業すれば、社会という、さらに厳しい環境に晒される。
大人になったら、それこそ誰も助けてはくれない。
自分で戦おうとしない人間を助けようとする人間は少ない。
もし助けてくれる人がいても、その人がいなくなったら終わる。

アメリカの心理学者、カール・ロジャーズは、こう言ったという。

「悩みはその人の成長の機会だから、それを奪ってはいけない」

勝手に解決したり、答えを与えたりして、成長の機会を奪うな、ということである。

自分一人では解決できない問題に対して、手助けをしてもらうのはいい。
でも、問題に向き合うのは、あくまでも自分。
イジメに向き合うのも、あくまでも子供自身。
それを手助けするのが、教職員であり、親。

自分で乗り越えられる力を身につける、そのために手を貸す。
大切なのはそこである。

​
■まとめ

イジメは、イジメをするやつが悪いが、
世の中には、理不尽なことがたくさんある。
イジメもその一つだろう。

どこへいってもあるし、なくなることもない。
だから、その理不尽なことは、どこにでもあることを理解し、
それに対してどう対処するか、その方法を身につけることが重要になる。

最後に、イジメにあっている子供たちに。

イジメは辛い。
なんでこんなことをされなければいけないんだろう・・・
そう思うだろう。
自分は生きていてはいけない人間なんだと感じ、
それだけが自分の世界に思えてしまうかもしれない。

でも、イジメなんかに負けるな。

どうすれば勝てるか、どうすればイジメを抑止できるか、それを考えろ。
そこで考えたことは、大人になっても役立つし、
一対一で勝てなくても、抑止する方法なら見つけられるかもしれない。

だから、負けるなよ。
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